連日株価が下落中のフード&ライフカンパニーズ(スシロー)株ですが、そろそろ割安圏なのか?投資しても良いタイミングなのか?を探るべく今回はスシローと競合や寿司店以外の飲食企業と比べて今投資出来るのかを考えたいと思います
まず基本的な大前提として飲食企業は利益率が低いです、誰でも参入できる為です。なので多くの場合は投資対象にはなりにくいですが結局は企業価値に対して株価が割安か割高か?バリュエーションの問題なので、稼ぐ力に対し株価が割安になっていれば投資対象になり得ます
今回はそこを見て比較していきます
※下記の指標は2023年6月24日現在のデータです
※株主優待を含めた総合利回りは1番コストパフォーマンスが良い株数(大体100株)で算出しています
●スシロー(FOOD&LIFE COMPANIES)
PER56.9倍のPBR5.23倍
利益率3.4%
ROE9.1%のROA1.78%
配当利回り0.76%
株主優待込み総合利回り1.5%
●競合のくら寿司
PER111.8倍のPBR2.56倍
利益率1.4%
ROE2.3%のROA1%
配当利回り0.65%
株主優待込み総合利回り2.2%
●競合の銚子丸
PER39.8倍のPBR1.99倍
利益率2.6%
ROE5%のROA3.7%
配当利回り0.51%
株主優待込み総合利回り2.2%
●競合のはま寿司(ゼンショーHD)
PER41倍のPBR8.16倍
利益率4.4%
ROE19.9%のROA4.9%
配当利回り0.64%
株主優待込み総合利回り0.96%
まず回転寿司チェーンとの比較です
そこそこスシローは戦えてる感はあります、が割安かと聞かれたら微妙・・・ですね。くら寿司のPERが111倍も付いてるのは株主優待が1発5000円とデカいからだと思われます、対するスシローは1発1100円(が年2回)の優待しか貰えないのにPER57倍ほどと稼ぐ力に対してちょっと株価が高いかなという印象です。はま寿司(ゼンショー)は寿司店だけでなく牛丼(すき家)等もやっているので純粋な寿司チェーンとは呼べませんが別格に強いですね利益率も高いしROAとROAも良しそれでいてPERもスシローより割安、このステータスだけで比較するとはま寿司(ゼンショー)の圧勝です、利益の伸びと同時に配当金の増額をしているのも凄いです!
日本の飲食企業株は株主優待がある関係でPERが割高になっている事が多いです、ですので例えば「ソフトバンクのPER17倍」や「トヨタ自動車のPER11倍」と比べてもあまり意味はありません
なので今度は寿司以外の飲食企業と比較していきます
●飲食最強企業の日本マクドナルド
PER36.7倍のPBR3.7倍
利益率9.3%
ROE10%のROA7.9%
配当利回り0.67%
株主優待込み総合利回り約1.87%
PER69.6倍のPBR3倍
利益率2.6%
ROE4.3%のROA2.2%
配当利回り0.39%
株主優待込み総合利回り2.32%
●ちょい飲みで業績急回復のハイデイ日高
PER48.7倍のPBR3.9倍
利益率6.8%
ROE8%のROA6.3%
配当利回り1.22%
株主優待込みの総合利回り約2.1%
という感じになっています。
飲食を代表するような企業たちと比べるとスシローの業績も霞んでしまいますね、マクドナルドの利益率9%超えは異次元です改めてマクドナルドが最強なのが分かる比較です
しかしスシローが駄目な企業かと言われたらそういう訳ではありません
元々安売りが人気だった回転寿司も最近の円安と人件費と材料費高騰で商品値上げが相次ぎました、その結果お客さんの足は遠のいてしまいました現状は苦しいです
ただ、海外では1皿倍近い値段でもたくさん売れてるようですので今後は海外出店を強化していくものと思われます
現在の為替1ドル143円ほどの円安になっているので、米国中央銀行FRBが利下げして日銀がYCC修正に動けば円高トレンドになるはずですから、それを待ってから海外出店をしていくのではないかな~と予想しています
現在スシローは利益の大部分を日本国内で稼いで苦しんでいる状況ですが、海外売上比率を高めれば5年後や10年後にはマクドナルドにも負けない企業に成長している可能性も考えられます
まさに長期投資になりますがスシローの未来と可能性にかけるなら投資しても良いと考えています
ただ10年後まで考えると通信規格は6Gになってるだろうし、AIは今より進んで自動運転を恐らく出てきてるはずですしアップルのアップルビジョンプロは更に進化していると思われますエヌビディアみたいな企業がいくつか出てきてもおかしくありません
10年という月日の間に様々なイノベーションが起きるのでスシローに投資すると資金効率が悪くなってしまう可能性も十分考えられますので最終的な投資判断はご自身で行ってください